top of page
Philosophy
12月25日午前9時30分イタリア ミラノ駅。
私は、敬愛する建築家カルロ・スカルパの建築に会うため、ヴェローナ行きのチケットを握り締め、12月の冷気の中、列車を待っていました。
クリスマスのミラノ駅は混雑しています。でも、イタリアンはそんな混雑の中でさえ、美味しそうに一杯のコーヒーを楽しんでいます。
そばにいた、小さな可愛い女の子は日本人がめずらしいのか、じーっと僕を見ています。黒いコートを着た素敵なお父さんとお母さんが、その女の子の手をぎゅっと握り締めていました。
私は、ふと、思いました。地域や時代で人それぞれに、違う想いがあったとしても、些細なことで(例えば一杯のコーヒーとか)幸福を感じたり家族を慈しむ心は、世代や国を越えて同じではないでしょうか。
美しい鉄骨フレームが連続するミラノ駅の屋根を見上げ、「人の営みって普遍的だなぁ・・」そんなことを感じていました。
私はそういう普遍的なものを大事にしながらモノヅクリをしたいと思っています。生きることや、死に逝くこと・・人の営みの全てを内包するような、そして「人と自然」とが調和していくような、そんな住宅を建てれたら・・と考えています。
それぞれの人の「心の帰る場所」、そんな住宅を建てるお手伝いが出来ますように。
bottom of page